レオニスの泪
眠ってしまったのか。
ベッドに突っ伏してから、どの位時間が経ったのか、思い出せないけれど。
窓の外は真っ暗で、夜中か朝方なのだろう。
そんな中で。
拭えない、言いようのない気怠さを感じつつ、携帯の着信音で目を覚ました。
「……?」
最初はぼんやりとしていた意識が、徐々に覚醒していって。
「――――――っ!」
僕は慌てて携帯を手に取った。
が。
思っていた相手とは違い、一気に落胆した。
こんな夜中に非常識だと思ったが、無下にも出来ず、電話に出る。
「…………何」
古くからの知り合いだった。
「…………え?」
暗闇に紛れてやってきた連絡は、今の僕の状況からの逃げ道のように聞こえた。