レオニスの泪

謝罪の言葉が欲しいんじゃなく。
ただ。


「先生は、私にばっかり、、、アカリさんにばっかりで……自分自身はどうなんですか?」

静けさを湛えた瞳が、僅かに揺れた。

「私は、アカリさんに似てるって、神成先生は思うのかもしれませんけど…私は、神成先生に似てるって思うんです。」

どういえばいいのか、わからないけど。

「神成先生は、周りに頼れているんですか?」

儚い、神成のイメージは、間違っていないと思う。


いつも。



「先生は、ちゃんと、泣けてますか?」


いつも。



「私の目には、いつも、先生は、泣いてないのに、泣いてるみたいに、映るんです。なのに、先生は何も言わないで、きっと誰にも弱音を吐かないで、そして今日も誰にも言わないで、皆から離れてく。」



いつも。



「私とか、他の人ばっかり助けて、自分の事は言わないまま。」




いつも、先生は、一人ぼっちだった。




「…先生だって、傷付いたり悲しかったりする筈なのに。。。いつか話してくれたレオニスは……あのライオンの話は、先生自身のことですよね?」
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