レオニスの泪
あれから。



ずっと、今まで。



私は、立ち止まることができないでいた。



「ふーん、そっか。会いたくないのか。彼から援助は受けてるの?」



溜め息にも似た、乾いた笑いが自分から出る。




「そんなの…ありません。」




「辛い?」




「いえ…」




「不安?」




「…、まぁ、、、少しは…」



「夜眠れない時間は長い?」



「……元々眠りは浅い方なので…」




「そう。…なんとなくだけど、君を取り巻いている状況については掴めてきたよ。」




私の一答一答に、相槌を打ちながら、神成は椅子の背もたれにぐっと反って穏やかに笑った。




「君はこれまで本当によく、頑張ってきたね。そして今も。」




「がんばってなんか…」





「苦しくなるのも、無理はない。」





否定しようとする私に神成は躊躇うことなく言い切る。




「だから、自分を責めないでね。」


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