バレない嘘をついてよ。
「ありがとう駅まで送ってくれて」
「……うん」
「じゃあ、学校でーー」
私は澪の腕の中にいた。
訳もわからず私は混乱した。
「みっ……澪⁉︎ 」
恥ずかしい……。
周りにいる人達は、チラチラと私達を見ている。
「……俺さ……」
「……ん? 」
「俺、あずのことが好きだよ。小学生のころからずっと……好きだった。意気地なしだったから、言えなかったんだけど……」
「えっと……」
私は返事に困っていた。
嬉しいけど、
どう反応していいかわからなかった。
「返事はいつでも、いいから。……じゃあ、明日ね」
「……うん」
”返事はいつでもいい”と澪は言った。
……わからないよ。
この”好き”は、
恋愛か友達てしてなのか。
ため息が漏れる。