バレない嘘をついてよ。
私は澪を体育館まで案内し、
自分の教室に向かった。
「おはよー、梓っ! 」
「おはよ、何かあったの? 」
やけに上機嫌なマヤ。
顔がにやけている。
「あのね、前田とね付き合うことになったの! 」
嬉しそうに話すマヤ。
……前田と付き合ったんだ。
私の元彼と。
「良かったじゃん」
「うん! 何かねーー」
マヤは前田と付き合うことになった経緯を話した。
嬉しそうに話すマヤに対して、
私はカズキと付き合ってたころを思い返していた。