バレない嘘をついてよ。
午後3時。
私は着替え、駅前にいた。
集合まであと5分。
早く来ないかな……。
ぼーっとしてたら、
夜神のことを思い出してしまう。
「お待たせ! 」
「あっ、叶」
走ってくる叶。
側から見たらカップルみたいだよね。
私達は駅のホームに向かって歩いて行った。
「そうだ、佐伯。詩織にさ花を買っていこう? 」
「そうだね」
私と叶は、
イエロードットの薔薇を買い詩織のもとに向かった。
イエロードットの薔薇の花言葉は、”君を忘れない”。
これは私達にとって大切な言葉。
私は詩織のことを忘れない。
忘れてはいけない。