バレない嘘をついてよ。

「……好き」



口にした途端、涙が溢れ出た。

叶は優しく頭を撫でてくれた。
まるで、泣いた子供をあやしているお母さんみたい。



「ありがとう、叶」

「うん。……じゃあ、夜神君とちゃんと話しな? 」

「うん……」




私は、涙目ながら頷いた。

明日、夜神に話そう。
”この前はごめん”って言うんだ。

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