バレない嘘をついてよ。

「おっ、一八じゃん」


金髪のいかにもヤンキーらしい人が言った。


イチハツ……?
今、私の手を握ってる人の名前?



「ちゃんと連れてきたじゃん」

「へー、まあまあ可愛い子じゃん」


顔を覗き込まれ、
すぐに視線をそらした。


「君が一八の彼女なわけ? 」

「えっ……」


驚く私に、イチハツは私の腕を突いた。


あー、話を合わせろということね。


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