バレない嘘をついてよ。
「色々と話してたらね、彼が”一緒に遊びに行かない? ”って言ってくれたんだ」
「よかったじゃん」
マヤが言う”彼”は、マヤの気になる人らしい。
誰だか知らないし、
ましてや名前も知らない。
「でね……一緒に遊びたいけど、2人っきりだと気まずいからさ! 梓、一緒に来てくれない? 」
「えっ……⁉︎ 」
両手を合わせて言うマヤ。
どうやら本気らしい。
「でも……3人は微妙じゃない? 」
「そこは大丈夫。彼に話したら、”俺ももう1人呼ぶから”って言ってたから! 」
「はぁー、しょうがない。いいよ」
色々とマヤには
助けてもらったりしたしね。
「ありがとー! 3日後に遊ぶ予定だから、予定空けといてね? 」
私に抱きつくマヤ。
……この誘いに断ればよかった。
と後悔したのは3日後のことだった。