バレない嘘をついてよ。

「この前さ、一八と仲良かった子だよね? 彼女なの? 」

「いや……仲良くありませんし、彼女でもありません」

「えっ、そうなの⁉︎ なんだ、一八が女の子と一緒にいるなんて珍しかったから、てっきり彼女かと思っちゃった 」



くしゅっと笑う店員さんは、
どこか夜神に似ていた。



「えっと……」

「あっ、ごめんね? 私は夜神 八恵(やえ)、一八の姉。 」



ニッと笑う夜神さん……
うわっ、すごく美人。



「その服、一八の言う通り似合うわよ? その服の下に、タイトスカートでも合わせたら可愛いよ」

「……買います」




私は、服を買い家に向かった。

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