バレない嘘をついてよ。
「ねぇ、邪魔なんだけど」
背中を思いっきり蹴り飛ばされた。
……そう
私はいじめを受けていた。
いじめの発端は、あの事件。
詩織の幼なじみの子が言った。
「佐伯さんがもっと早く詩織に追いついていれば、詩織は助かったかもしれない! それに”声がした”なんて言わなければ、詩織は生きてた‼︎ 佐伯さんもタクトと、同罪よ」
私は何も言えなかった。
私自身も自分を責めていたから。
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