宿命の奇―destiny―

勧誘閑幽

「お~い!こっち!!」

うざっ!

冬真がいる席に行って、イスに座った。

「で!どうだった!?」

顔がちけぇーよ!

「あぁ。行くらしいよ。」

「そうか!やったー!」

コイツ子供かよ。しかも、うざいっての。

「じゃあ明日船で行くから。」

「あぁ。もう一人増えるかもな。」

「いいよ!じゃあ明日。」そういうと、冬真は立って帰って行った。

嵐の後の静けさだなぁ。それは、真実だけど。

僕は、またあの図書室に向かった。

図書室の扉を開けていつもと同じ場所で、いつもと同じように寝ようとした。

しかし、今日は違った。先客がいた。

「よぉ!二日ぶりかぁ~?」それは、無幻 零だった。

「なんか用か?殺人鬼。」冷静に今度は、金縛りに遭わないように。

「うん?お前の名前聞いてなかったから。またここにくれば逢えるのかと思って。」

「僕は、逢いたくなかったなぁ。」

「そういわず。」そういうと、零が机から降りて近づいてきた。

冷静に冷静に。

自分の心に暗示をかけて。

「で、お前名前は??」零は、僕の周りをジロジロ見ながら聞いてきた。

「僕の名前は、×××。覚えていると辛いかもな。」

「ふ~ん。そう。面白い名だな。じゃあ目的も果たしたから帰るよ!それじゃ。」

ここは、一応三階。それを飛び降りていった。

なんとなく無幻なら大丈夫だろうと思った。

そして、僕も家に帰ることにした。
< 12 / 14 >

この作品をシェア

pagetop