宿命の奇―destiny―
太陽が真上より傾きかけた。

僕は、学校へと向かった。

「おはよう」朝は過ぎたのに・・・。戯言だけど。

僕の通う学校は、出席日数が足りれば、遅刻・早退・欠席をしてもいい自由奔放な校風。

僕は、その中を堂々と目的地に向かった。

扉の前にいた。

扉を開けると、そこにはたくさんの本があった。

誰もいない図書室。

ここは、僕にとっての唯一の居眠り場。

僕は、広い図書室の奥の席に座って眠りについた。

何時間寝たのだろう。

外は、茜空に染まっていた。

真っ赤な血のようでちょっと恐怖を感じる。

僕は、図書室を見回した。

僕以外利用することのない図書室の扉が少し開いていた。

「どうして??」寝ぼけた声で言った。

ふと、気づくと右の方から殺気を感じた。

視線を右に移す。

それはDESTINYの始まり

そこにあったのは、無残にも首を絞められて壁に押し付けられている眞人と

首を手に当てている知らないマントの男だった。

まただ。また僕のせいだ!

マントの男は、ただ僕をまっすぐに見つめていた。
< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop