ブー子が来る
私は腕組みをして言った。

「フーコの館、ねえ。・・・・・・どうする? 行ってみる?」

「行ってみよーよ。面白そうじゃん?」

広告を持ってきたエミがのりのりで言った。

「そうだね、いまいちだったら10分で出てくればいいんだし」

エミにマホも賛成した。エミとマホは幼稚園からの友達同士。サヤカとエミが塾友達ってことで、何となく四人で仲良しグループになった。

グループにサヤカがいるだけで、私たちは一目置かれていた。

さっきも言ったけど、サヤカは守ってあげたくなっちゃうようなかわいい系の女の子なのだ。

ちょっと調子に乗るとイタいことを言ったりやったりするけど、それを差し引いてもサヤカはいい子だった。

サヤカもにこにこしているし、私も反対する理由は特になかった。

「じゃ、決まり。放課後に行こ♪」

エミが話をしめたところで、担任が入ってきた。

四人で新しいスポットに繰り出すのは久しぶりだ。放課後が待ち遠しかった。
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