【完】向こう側の白鳥。
私には何が何だか分からなかったから、全て先輩に任せた。
とりあえずカメラを見つけて、機械の声を合図にポーズ。
緊張して、どれも顔が歪んだ気がする……。
落書きコーナー。
もちろん、私はやっぱり分からないので先輩任せ。
別に、何も書かなくていいと思うんだけどな。
沢渡先輩は一人で書いていて。
私は少しだけ離れてそれが終わるのを待つ。
辺りを見渡せば沢山の人がいて、沢山の人が私達のように楽しんでいた。
明らかにお似合いな彼氏と彼女。
結婚指輪を嵌めた穏やかな夫婦。
手を繋いで、よく似た顔の親子。
笑顔いっぱいで楽しむ友達同士。