【完】向こう側の白鳥。
「……幼なじみだから、助けるの?」
一ノ宮先輩の、か細い声。
「……違いますよ。助けるんじゃありません。これは、“尋問”です。」
「「「「「「「は?」」」」」」」
一ノ宮先輩、沢渡先輩、
菜子ちゃん、時貴くん、
果穂さん、俊二、康稀さん。
私以外の全員が、その場で素っ頓狂な声を発した。
「だから、尋問です。」
「じ、尋問……?」
「はい。」
俊二には話してもらわなければならない。
四年前のことを。
二年前のことは、一ノ宮先輩から聞くから。
康稀さんの言った、俊二が私を好きだったって話……。