男子♂恐怖症系女子♀

「はぁ…」

私はその場でため息をついた。
華絵出には引かれるしショタコンイメージついちゃったし…。

「ついてないなぁ~」

まぁ私が原因なのだけども。
でもなぁ……。
なぜか男子と話すときってダメなんだよなぁ…。
どうしてだろ?
まぁ原因はたくさんあるのだけれども…。






『お前とアイツって付き合ってんのかよ?』

とあるやんちゃ男子がニヤニヤしながら私に言った。
『な、何でそうなるのよ!』

私はムキになった。
『照れるなって、みんな知ってんだぜ?』

『ち、ちがっ……!』

ヒューヒュー!

クラスの男子が手をたたいたり、
指笛吹いたり、
盛り上がっていた。

女子は何も言わない。
私とソイツをチラチラ見たりしていた。

私はただソイツと話していただけだった。
ソイツと恋愛なんてする気もなかった。

なのに、

胸が苦しくなった。

ソイツとの距離が離れた様に見えた。

『おい、お前好きなんだろ?告れよ!雛鳥待ってるぜ?』

男子はそう言い、ソイツの背中を押した。
ソイツは前に出た。
私と向かい合わせになった。

『………』

『………』

どうすればいいか分からなかった。
そのまま黙るべきだったか、
「ふざけないで」と言うべきだったか、

全く

分からなかった。

『僕、日真留の事好き』

言わされたのか自分の意思で言ったのか、
ソイツは私に告白した。
私は「ごめん」と答えたかった。
「友達の方が良い」と言いたかった。
でも、

『付き合ってください』

ソイツの目は嘘をついていない目だった。

『………いいよ…』

私は言えなかった。
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