高校球児に女子大生が恋をした。
私は少し一人になりたかった。
ひろは、あんな風に女の子とするような人ではなかった。
「いつからあんな風になったのかな…」
そうぼそっとつぶやいた。
「…美羽?」
後ろから懐かしい声がした。
「…?!…ひろ?」
そこには元カレの姿があった。
「やっぱり美羽たちだったんだね。
さっき似たような人たち見かけてさ。」
「う、うん。毎年ここにきててさ…。」
「うん、知っとる。
初日の出、さっちゃん、佑都、隼人で見てくるーって毎年言ってたやん。」
「あー…そうだっけ。」
私は泣きそうになっていた。
やばい。
泣くな。
「ひろたちも、楽しそうだね。」
「あぁ、クラスの仲いいやつらで来たんだよね。」
「そうなんだ。」
「美羽は彼氏できたの?」
意外な質問。
私は少し戸惑った。
「で、、、」
翔の顔がちらっと浮かぶ。
「できたよ。
今はもう幸せいっぱいだよ。」
言ってやった。
そんな風には思えなかった。
なぜか私は泣き出したくなった。