蕾 〜A bud of fate〜
「……!??」

頭を抱えながら悶え苦しむ俺。
痛すぎて声が…出ない…。



「ふん……デコピンするからだにゃん!」

ものすごく勝ち誇った顔をしてやがる。
なんなのこの化け猫。




怖い所の一部はこれ。
必ず倍返し、いやそれ以上に返してくる。



てか頭、本当に終わったかと思ったわ。
このやろう。


「いてぇ……くたばれクソネコ……そういやぁ…次の授業なんだっけ…?」

頭を押さえながら聞いた。

「クソネコっ!?クソじゃにゃい!んー…数学じゃにゃいかにゃ?」

「数学か…数学!?俺課題やってねぇえ!」

やってしまった…

頭痛いし、尻もまだ微妙に痛いし、とりあえず諦めた。

人間諦めが肝心!

てか数学のノートないし!。
鞄、空だもん!!



「馬鹿だにゃぁ…」

「馬鹿言うな!…また怒られるな……」


数学担当の先生はとにかく忘れ物にうるさい…
前に俺が教科書を忘れた時に、かなりぐだぐだ言われたな。
大半無視したが…
だが今回は無理。
提出課題だもん。

俺お疲れ様です。



「やべぇよなぁ……」

俺がかなりだるく机に突っ伏している時に、数学の担当が教室に入ってきやがった。


もうちょい時間空けろよ!

まだ言い訳考えてないよ!
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