蕾 〜A bud of fate〜
「なぁにぃ?お前誰に向かって口聞いてる?先生だぞ?わかってるか?」


「うん。わかってる。だから先生らしく授業しろって」


俺、こういう大人は嫌いだ。
権力だの、肩書きだのって、何か+αがないと向かってこれないっつーのかな?

とりあえず威張るやつが嫌い!



だから反抗し続けます。

すると、もうそろそろやばいと思ったのか猫己が立ち上がり、何かを言おうとした瞬間



ドドドドッ………


何かがこっちに走ってきている音がする…


ま、まさか……


「なんだ?誰だぁ?廊下を走ってるやつは?」



俺にキレながらも、廊下の生徒に気をとられてる。

敏感だな、こいつ。


ドドッ………


音が教室の前で止まったその瞬間、




ガラッ…………ドーンッ



すごい勢いでドアが開いた。


やはり…



「おっはよーございますっ!」


開けたのはボサボサ茶髪の男だ。


猫己ア然。
俺爆笑。


「花朔ぅ!?」
そう。馬鹿の登場。

猫己が声を上げ、そんな猫己を見て、花朔はピース。俺にもピース。


まぁピースは無視するけどね。


「いやいや。ピースじゃなくてさ。お前何してたんだよ?」
「おいお前ら…俺の話…」
「いいから黙ってろ。」


先生なんかお構いなしに俺は花朔に話しかけた。



「先生ー!」


花朔が大声を出した。
遂に頭がダメに…

「すんません!朝マック体験してて遅れました!」


花朔がペコッと頭を下げるのを見た先生は、


「……朝マックやと?…ふざけるのもいいかげんにしろ!もういい。お前ら昼休みに職員室こい。いいな!」


「はぁ?だるぅ…」

花朔のせいで昼休み潰れた。
花朔を公開処刑だな。うん。



「ごちゃごちゃ言うな!とりあえず授業始めるっ!」

先生、お疲れ様です。
心の中で気持ちを込めない労りのお辞儀をした。



とりあえず花朔が席に着いたので、だらだらと授業が始まった。



俺?


死神が楽園でスキップしてる場所に行ってました。
いや、逝ってました。
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