龍蝶~闇に隠された愛~【下・完】
冷たい夜
高校を中退した私には雇ってもらえるところなどなく、
何週間前からだろうか、私は沙絵子さんとすっかり仲良くなった。
〝ガチャ〝
「おかえりなさい、沙絵子さん。」
「あぁ…梨華、ただいま。」
「今日も夜のお仕事?」
「…まぁねー…まだ梨湖は向こうにいるの?」
私は沙絵子さんに今まで起きたことをすべて話した。
「…うん、でもそっちの方が安全かなって…」
沙絵子さんはソファにグダッとした。
「うーん、梨湖がそれでいいならいいけど…族と一緒にいたらいつかは共に警察行くことになるかもね。」
「……大丈夫だよ、龍蝶はそんなことないから。」
「そうかな、ま。私も一応あんた達の保護者だからさ。」
そう言うと部屋に行った。
…わかってる。
このままではいけないこと…。