龍蝶~闇に隠された愛~【下・完】
外に出ると寒くて、
私の心とは別に月は輝いている。
「でも、バス停までは恋人でいさせてよ…。」
「…うん…。」
一翔の温もりを感じられるのは。
これで最期、これでおしまい…。
お互いにやっぱり無言で、
この時間がやっぱり終わるという現実を思い知らせる。
神様は意地悪で深夜バスは2分後だった。
(もっと…一緒に居たかった…)
そう思ったのが遅かったのかな…。
バスが来た。