龍蝶~闇に隠された愛~【下・完】
「お姉ちゃん」
「梨湖?どうしたの?」
全の彼女で妹の梨湖がそっと私のそばに来た。
「一翔さん、最近帰ってきてないね。」
一翔は3日前からこの倉庫に来ていない。
「うん…。」
「心配なのか?」
匡さんが静かに言った。
「心配というか……。」
「総長の代わりを務めるのも黒蝶の役目だ。」
それだけ言って自室にこもってしまった。
「相変わらず冷たいね…。」
「そうかな?初めの時よりは優しくなった方だよ。」