生徒会長は女王様
 生徒会室は別館の2階、一番端にある。

 人がほとんど通らないため、当然人気がない。

 ドアの前に立ってすりガラス越しに中を覗く。

 上の方が白いから電気が点いてるってことは分かる。

 

 ってことは当然、誰か居るってことだよな?



 軽くノックして「失礼しま~す…」と一応言ってみた。

 ドアを開けると中にいるのは生徒会長だけ。

 椅子に座って「遅い。」と一言。


 
 いきなりそんなこと言いますか。



 「迷ってました。」

 「は?」

 
 
 生徒会室どこにあるか知らなかったし…

 気のせいか?
 今朝と全然人格が違う気がするの。


 
 「迷ってたってあんたねぇ、入学して何日目よ?
 もう一ヵ月以上経ってるのよ?
 いい加減校舎内の構図覚えときなさいよ!!」


 
 やっぱ全然違う!!

 今朝会った時はこんなきつくなかったし。


 
 「あの…なんか今朝と違くないですか ?」

 「は?どこがよ。
 ほら、早く中入ってそこ座って!」



 どこがよって…全部?
 だよね、うん。

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