泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「…何?」

『どうしよう…』

「え?」

『雅司くんが…』

朱音から聞くと蓮唯は家を飛び出して朱音の家へ走り出していた。


(優…!優お願いっ!!

嫌われてもいいから私はあなたの隣にいたいっ!!)

そう願いながら朱音の家へと足を進める。

家の前では既に朱音がいた。

「朱音!!」

「あぁ…蓮唯!!」

朱音は急いで扉を開けた。

「優はっ!?」

「寝てるよ今は…。」

朱音は優が寝ている部屋へと歩く。

(朱音から聞いたときは驚いた・・・。)

『雅司くんが家で倒れた。』

さっきの電話はそんな内容だった。

「雅司くん…お見合いの話でうちに来てたんだけど…。」

朱音は隣に座り話した。

「だけど断ったよ!!

私は楓先生が好きだし…。

お見合いなんてできないって…」

蓮唯は内心ホッとしていた。

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