泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「蓮唯…俺…酷いこと言ってごめん。」

優はそういい頭を下げた。

「…俺、蓮唯に夢を諦めて欲しくなかったんだ。

頑張ってたのに俺のために諦めて欲しくなかった。

だから…。」

「はいはい、優様まだ早いですよ。

ここで話されては困ります。

どこか別の場所で話してください。」

佳はそういい二人を追い出した。

公園まで歩く途中、

「「あのさ・ね…」」

声が重なった。

「ププッ…」

突然蓮唯が笑った。

「ハモっったね」

「そうだな」

蓮唯につられて優もまた笑う。

「ありがとう…考えてくれて…」

「蓮唯のことを考えたっていうのもあるけど、

半分は俺の都合だよ。」

「そんなこと…」

蓮唯が優の言葉を否定した。
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