泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「ス…スマホ…」

「そうだよ。ん。ケータイ。」

「?」

優はキョトンとする。

「出して。」

「あ、はい…」

優からケータイを受け取り素早く連絡先を打ち込んだ。

!?

「はい。できた!!じゃぁこれからは私が連絡するから!!
迎えに来てね!」

蓮唯はそういう。

「えぇ…?だって、迎えって…えぇそんなぁ…」

優は困ったように言う。

「乙女を一人で帰らせるのは男としてどうかと思うけど…?」

蓮唯は笑顔で言う。

「うっ…はぃ…」

優はそう言って蓮唯の後ろを歩いた。

「じゃぁ、バイバイ。蓮唯。」

朱音は豪邸の前で手を振る。

「うんじゃぁーね!朱音。」

それを平気で見る蓮唯。

(で、でかい…)

「優何してんの?行くわよ」

豪邸の前で立ち尽くす優に蓮唯は言った。


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