泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
(あぁ…やっぱ走ると気分が違うなぁ~…)

「ん~…いい風!!」

「あれ…?」

蓮唯は公園で立ち止まった。

(あれって…)

「おぉ~い!!」

「?蓮唯さん…」

そこにいたのはサッカーをしていた優。

「優ってサッカーしてたの?」

蓮唯はタオルで汗を拭きながら聞く。

「う、うん…。僕ってトロくて頼りないけど…。
サッカーだけは好きなんだ。」

〝ドキッ〝

優の笑顔を見て蓮唯は胸を弾ませた。

「まぁ…サッカーは誰でも出来るって言うし…」

「うん。だけどみんなで協力してやるプレーっていいと思うんだ僕。」

「協力って言ったら他にあるんじゃないの?
バスケとかバレーとか野球とか…。」

「サッカーじゃないとダメ。バスケとかってスピードとかいるでしょ?
バレーは僕身長低いし…野球は反射神経ないとダメだし…」

確かに優は身長が低い。

身長162cmの蓮唯に対して身長158cmの優は低い。

「だから…僕。サッカーを誘ってくれた人に感謝してるんだ。」

「ほんとに好きなんだね。サッカー」

「うん!!」


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