泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「そうですか…。ならいいんですが。」

希子がそう言うと教室中に音が響いた。

〝パンパン〝

鳴らした人は

「亜藍理事長…」

「お話はそこまで。さぁ皆さん授業に戻ってください。

蓮唯ちゃん。もういいんですか?」

「はい。ありがとうございます亜藍理事長。」

蓮唯はそう言って頭を下げた。

「ふむ。ならいいでしょう。

くれぐれも自分の進む道を間違えないように。

また何かあったらいつでも僕のところに来ていいですからね?」

亜藍はそう言い教室から姿を消した。

「亜藍先生のところ行ってたの?蓮唯。」

「えー…あ、うん…」

「何かお話していたんですか?蓮唯さん。」

「特になんも。」

蓮唯はそういい次の授業の準備を始めた。


< 42 / 110 >

この作品をシェア

pagetop