泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「か、可愛い…」

美麗が持ってきたドレスは青色の少し大人っぽいものだった。

「可愛いでしょ?それ。」

「…あなたは…」

「私はあなたの専用ヘアメイクの稜稀 光(いづき ひかる)よ。

よろしくね蓮唯ちゃん。」

「稜稀さん…」

「光でいいわよ。

それより、それ…。美麗さんが悩んでいたドレスよ。」

光はそういい蓮唯にドレスを着せる。

「悩んだ…?」

「そう。美麗さん蓮唯ちゃんがもう大人だからって悩んでた。

私も手伝おうかって言ったんだけどね、

自分で選ぶ~って言って聞かなかったのよ」

光はそう言って笑った。

「なんか…すいません…」

蓮唯は光に髪を結いでもらいながら謝った。

「ううん。逆よ~。

蓮唯ちゃんは本当に思われてるのね。

はい。出来上がり。」

「ありがとうございます光さん。」

蓮唯はそういい光と一緒に控え室を出た。

「お!可愛い蓮唯~~」

麗都は綺麗になった蓮唯に抱きついて言う。

(うざ…っ)

「もうやめてよ!!髪ぐしゃぐしゃになるでしょー!!」

蓮唯はそう言って麗牙のもとにいく。

「ほら麗都可愛い妹を抱きしめたくなるのは俺も同じだけど、

蓮唯はこれから歌を歌うんだ。

だから勘弁しろ。」

麗牙は言うと蓮唯を連れて歩いた。

< 56 / 110 >

この作品をシェア

pagetop