泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「隣の家の雅司 優くんだよ…」

蓮唯が言うと麗都は驚きを隠せずに倒れた。

「ちょ!!麗都!?」

「優くんって…あの?女の子みたいな子か…??」

麗都は頭に氷を乗せながら言う。

「…うん…。」

「あの、雅司家の…?」

「あの?」

「え?なに…蓮唯知らないのか?」

麗都はジャラっと音を立てながらきいた。

「なに知らないって…」

「雅司家は代々飛王流という華道の家元なんだよ。

母さんから聞いてなかったのか…。」

麗都は苦い顔をして言った。

「聞いてなかったよ。初めて知った!!」

蓮唯は声をあげていう。

「まぁ、好きになってしまったのはしょうがねぇな…。

だけど、諦めろ。」

「え…」
< 71 / 110 >

この作品をシェア

pagetop