泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「なんで…優が謝るの!?」

「俺の家が悪いんだ。

確かに母さんは敵に回すと厄介だ。

麗都さんの言うとおりだ。」

「私は…じゃぁどうすればいいの…?

優のそばにいれないの…?嫌だそんなの…

優が初めてなのにっ…!」

〝ぎゅっう〝

泣きじゃくる蓮唯を強く抱きしめる優。

「大丈夫。大丈夫だから…。

俺は離れないから。蓮唯のそばにいる…。」

(優の腕の中って…こんなにも温かかったんだ…。)

優の優しくも強い腕の中が心地よいと思う蓮唯。

寒さも吹き飛ぶような優しさに包まれる。

初めて学校をサボった日。

一つ一つ繋いでいく日々。

(好き…優…。)

そう心の中で言う蓮唯。

「――――…よし、明日休みだしどっか行こう?」

優はそういい笑う。

「え…?」

「遊園地でもいいし、水族館もいいな。

迎えに行くから、考えとけ!」

〝ぐしゃぐしゃ〝

そう笑い蓮唯の髪を荒く撫でる。

「ちょっ!!ぐしゃぐしゃになるでしょー!?」

「いいじゃねぇか、俺しか見てねぇし(笑)」

「そういう問題じゃないし!!」

「ふは。」

「何笑ってんのー?(笑)」

「蓮唯だって笑ってんじゃん」

そういい笑い合う二人。

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