泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
「あっ…」

思わず声が漏れる。

蓮唯には苦しい現実だった。

(悩んだ私がバカだったの…?)

「これでバイバイだ。

じゃぁね古都凪 蓮唯。

面白かったよ君の照れた顔とか。

今の顔。

将来俺の奥さんになった人に夜な夜な語ってあげるよ。

そうだね。奥さんは朱音ちゃんとか希子ちゃんでもいいね。

いっそ一夫多妻でいいじゃん?

子供もたくさん欲しいかな~」

優はそういい家の中へ入っていく。

蓮唯は何も考えられなかった。

ただその場に立ち尽くし時が流れるのを待つだけ…。

ただ単に今の現状を把握したいだけ…。

「どうした蓮唯?」

ちょうどそこに帰ってきた麗都。
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