泣き虫彼氏と強がり彼女。【上】
麗都の声で蓮唯にすべてが戻ってきた。

別れを告げようとしたら告げられたこと。

相手には婚約者がいたこと。

もともと私なんかを好きではなかったこと。

遊ばれていたこと。

全て…。

(覚悟はしてた…。別れるってこういうことだ。)

「あんなこと…されるのは当たり前だ…。」

蓮唯はその場に座り込み言う。

当たり前…。

私は優じゃなくて自分の夢を優先した。

所詮、優はそんだけの存在だってこと。

そう言ってることと同じ。

覚悟してた。

だけど…。

「こんなことって…ないよぉ…」

蓮唯は泣き崩れる。

「れ、蓮唯どうしたんだよ。」

そんな蓮唯をみて麗都は焦った。
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