もう絶対に君を離さない!!
俺は、原先生と父さんと一緒に実緒のいるICUへ向かった。

ちょうど食事の時間だったようだが、ずっと食べ物を口にしていなかったせいか、体が受け付けなくなっていた。

元々背も低くて少しぽっちゃりとした幼児体型だった実緒は、この半月でゲッソリと痩せてとても、20歳の女性には見えなかった。

結局、食べたものを全部吐いてしまい大泣きしていた。

その様子を見ていた原先生がニッコリ笑って・・。

「実緒ちゃん、辛かったねー。今日は先生がいいものあげるよ」

そして、ポケットから出したのは、イチゴ味のゼリーだった。

すると、急に笑顔になって

「みおのすきなのー。はら先生たべてもいい」と、聞く。

「んーそうだなー・・。今たくさんもどしちゃったから、もう少し後に食べようね。」

「わーい。やったー!!」

大喜びしている。

さすがは原先生だ。小さい頃の実緒をずっと診てきただけのことはあるな。
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