もう絶対に君を離さない!!
俺は実緒をベッドにそっと寝かせた。

そして、白石先生にどうしてこうなったのか聞いた。

「実緒ちゃんは、自分の記憶の波に乗りすぎてしまったんです。」

「それで、どんどん先を見ようとして、私の暗示の外に出てしまったんです。」

「春斗先生、お願いがあります。実緒ちゃんの意識が戻るまで傍を離れないでください。」

「僕の暗示から抜け出せるように、道しるべになって欲しいんです。」

「これは先生にしかできません。」

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「分かりました。この後の仕事はほかの先生に変わってもらいます。」

白石先生はお願いしますと頭を下げると、戻っていった。

原先生も、急患の連絡が入り急いでいなくなった。

俺は実緒の横に座り、手を握りながら片手でオデコを撫ぜた。

「早く目を覚まして、俺のところへ帰って来い。」

「何があっても、お前を離さないから。もう後悔はしたくないんだ。」

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何度も、何度も意識のない実緒に呼びかけ続けた。
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