もう絶対に君を離さない!!
「どうした!?」勢いよくドアを開けた。

「春斗先生!!私たちが来たら実緒ちゃんが頭を抱えてうずくまてて・・・・。」

「声をかけても、返事かなくて・・・・。」

「実緒!!どうしたんだ!!俺の声聞こえるか?」

俺は抱き上げて、膝の上に座らせる。

「ひっ・・・ひっ・・・ひっ・・・」過呼吸か?!

近くにあった紙袋を実緒の口元に持っていき・・。

「大丈夫だから、深呼吸して・・・。」

「吸って・・・。吐いて・・・。そう、もう一度だよ」

背中を支えながら、優しく話しかける。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

呼吸が少しずつ落ち着いてきた。

「もう大丈夫だよ。辛かったね。」

実緒は大声で泣きながら抱きついてきた。

俺は何も言わず、そっと抱きしめ続けた。いつまでも・・・・。
< 64 / 90 >

この作品をシェア

pagetop