もう絶対に君を離さない!!
・・・緒!!・・・実緒!!・・・実緒!!

静かに、ゆっくりと両目が開いた。

実緒!・・・分かるか?!

俺は、酸素濃度の数値を確かめると、酸素マスクを外した。

「は・・る・・に・・い・・」

良かった!!気がついた!!

一時は、もうダメかと思った。

もしかしたら、和也について一緒に逝ってしまうんじゃないかと・・。

でも、和也と約束したんだ。

俺が必ず幸せにすると!!

だから、どんなに危なくても信じて、実緒の名前を呼び続けた。

俺は、実緒を抱きしめた。

ありがとう。戻ってきてくれて・・・。

そばにた原先生も、ホッと肩の力を抜いた。

「実緒ちゃん。よく頑張ったね。もう大丈夫だよ。」

そう言うと、病室を後にした。
< 77 / 90 >

この作品をシェア

pagetop