もう絶対に君を離さない!!
「実緒さん、実緒さん!!早く起きなさい!いつまで寝ているの」

「あっ。麗先生おはようございます。どうしたんですか?」

「今から採血をするから、腕出して・・。なにグズグズしているのよ」

「えっ!絶対に嫌です。」と拒否すると・・・。

「なに甘えたこと言ってるのよ!!子供じゃあるまいし、さっさとなさい!!」

イライラしている先生にナースは「実緒ちゃんは、春斗先生じゃないとだめなんです」と伝えるが・・。

「春斗先生の患者はあなただけではないのよ!!もういいわ。あなた達この子を抑えて早く!!医師の指示に従えないの?」

「は、はい。ごめんね。実緒ちゃん」

「嫌ー!!やめてー!!い痛いーー」

「もう!暴れるから失敗したでしょう!!もう1度よ!!何度でもするからね」

「お願いだからーやめてー。うっ・・・。ハア・・。息が・・でき・・な・・い」

「採血もさせないなんて、なんて子なのかしら。」と言うと病室を後にした。

慌てたナースは、急いで春斗先生を呼ぶ。

「どうしたんだ?実緒!!大丈夫だよ。すぐに楽にしてあげるからね」

そして、実緒の腕をみるなり「これは?!説明しろ!!」

ナースは、今までのいきさつを説明する。それを聞きながら処置を進めていく。

「実緒ごめんね。点滴させてね。すぐ済むから大丈夫だよ」

聴診器を当てながら様子を見る・・・。

「よし!呼吸が安定してきたな。」そばにいたナースに和也を呼ぶように伝える。
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