もう絶対に君を離さない!!
私は、いきなり春兄に両腕をにぎられたと思ったら、キスをされていた。

息が苦しくなって口を開くと、ぬるい水とともに何かが口の中に流れ込んできた。

それを、思わず飲み込んだ。

春兄はおやすみって言うと私から離れていった。

ファーストキス・・・。和也ともしたことがなかったのに・・・。

そのうしろ姿を見ながら、私の視界はどんどん狭くなり眠りに落ちていった。

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目が覚めると春兄がパソコンに向かって何か仕事をしているようだった。

そういえば昔もこんな事あった。

私が入院していて、夜眠れずにいると、そばにある椅子に座って難しそうな本読んでたよね。

そばにいるから、大丈夫だよ。淋しくないよ。って私が眠るまでいつも、いつも居てくれた。

「実緒、目が覚めたみたいだね。グッスリ眠れたかな?」

春兄は私のとこに来て、血圧や脈を診たりしてくれた。点滴がいつの間にか外されていた。

「取りあえず、大丈夫みたいだな。」

「よし!!ゼリー食べようか。プリンも買ってきたよ。」

私達は一緒にそれを食べた。お昼ご飯もあったけど、私はやっぱり半分しか食べられなかった。

春兄は、プリンとゼリーが食べれたからいいよと、点滴も許してくれた。

「実緒。久しぶりにうさちゃんルームへ行ってみないか」

「宮川さんが、実緒に会いたいって言ってるんだけど・・・。」

みなみちゃんだ!!私も会いたい。

春兄は私を車椅子に乗せると、うさちゃんルームへ向かった。



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