もう一度だけ愛を
―おまけ―
あれから一ヶ月後…
放課後、いつものように高史と帰っていた。
「けど…あの時の美穂のパンチは、マジで忘れらんねーわ(笑)」
あの日から3日後、あたしは宣言通り、元彼に強烈な一発を御見舞いした。
「でしょ?天罰よ天罰あ〜すっきりした。」
高史がゆっくり口を開いた。
「…で、俺のことだけど…そろそろ…返事聞かせてくれないか?」
あたしは立ち止まった。
「ねぇ、高史。別れたばっかで、こんなこと言うあたし、最低だと思うけど…あたし、高史のこと好きみたい」
「…へ?」
高史は間抜けな声を出した。
「あたしを…彼女にしてください」
今、きっとあたしは、顔が真っ赤だと思う。
精一杯の…想いを伝えた。
「…喜んで。」
目の前で、顔を真っ赤にして、そう答える高史。
あたし達は、はにかんだ笑顔を浮かべながら見つめあっていた。
そして、どちらともなく目を瞑り…優しく唇を重ねた。
こうして、もう一度だけ愛を信じた彼女と、最後の愛を誓った彼氏の恋が始まる…。
*END*
ここまで読んでいただきありがとうございました
*2007 11/1 紗智愛*