care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~
「おい、美咲。」
「なんだオタッキー。」
「そこのオレンジジュース取って。
あとその呼び方やめろ」
私と蝶野 瀧はお互いを
美咲、オタッキーと呼び合うほど
仲良くなっていた。
だってオタッキー、
話してみたら結構面白いんだもん。
弄りやすいしね!!
「いいじゃ〜ん。
小さいこと気にしてたら
生きていけないよ??」
オタッキーは初めの印象と違い、
よく笑うし、冗談も言い合える。
なんで最初あんなにブラックだったの?
って聞いたら、
『俺、人間が怖い』
って、妖怪か何かが言いそうなセリフを
ムッとしながら言うし、
とにかく憎めない変な奴。
「なあ、今から雑誌の取材じゃん?
美咲、ちゃんと言えんの?」
「は?急になに?言えるしー。
新人って言っても、この業界に入って
もう半年経つんだよ?」
私のことをなめてもらっちゃ困る。
「それならいいけどさ。
まあわかんないことあったら
お、俺に相談してもいいんだからな」
「う、うんっ」
不器用な奴め〜っ
頼ってねって素直に言えばいいのにっ
まあそこが可愛いんだけど。