care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~
コンコン
ドアを叩く音がトイレで鳴り響く。
誰…?
「美咲…??」
え。空?!?!
私は急いで涙で濡れた瞳をこする。
「美咲、開けて」
空だ。。
え…ってちょっと!!
「そ、空っ。ここ、女子トイレだよ…」
「知ってるよ。ほら、出てこいよ」
知ってたんかい!!
てゆかなんで、開けないといけないのよ。
私はなんだか意地になってドアを
開けようとしなかった。
「空、あっち行って!」
「美咲が開けるまで俺どこにも
行かないよ」
「しっしっ!」
「しっしって…wひでー」
こんなやり取りがずっと続く。
でもさすがにしつこい空に私は
「男がいる!って叫ぶわよ??」
って怒った。
空は私の声に少し黙り込み
そして呟いた。
「んーわかったよ!でも、なんで
泣いてんのか教えて?そしたら
教室に戻るから」
…う。
…言わないといけないよね。
空は大事な友達だもん。
「中学の時にね…」