care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~
春はそんな私の首に腕を回して
強引にソファーに投げつける。
「…痛っ」
私はバスタオルをぎゅっと掴んだまま
上に乗っかってきた春を見つめた。
昔と比べ大人っぽくなり綺麗に成長した
顔と明るい茶色に染めた髪。
見た目は変わったけど瞳は
やっぱり昔と変わらず光がなかった。
そんな私に気づいたのか春は
ニコニコ笑う。
「俺変わったでしょ?美咲も綺麗に
なったね。」
そう言いながら彼が見るのは私の顔では
なく、身体だった。
私の太ももを撫でながら笑う春。
そんな彼を見て泣きながら震える私。
「ほらここ。俺がつけた痣、ちゃんと
消えてるじゃん。もっかい付けとくか?
美咲は俺のだよってね」
艶やかな瞳で私に笑いかけ
太ももに顔を近づけたかと思ったら
舌を這わし始めた。
「…やっ」
今の私には春に抵抗できる力が
無くなっていた。
だってあれほど恐れていた春が
こんなに目の前にいて怖くて
身体に力が入らない。