care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~
君のいない風景
空はあれから仕事のせいか
暴力事件の処分のせいか
学校に来なくなった。
噂では停学になったって聞いた。
テレビでは大袈裟にならなくて済んだのは
ほんと一安心。
きっと事務所のおかげだろうな。
私の傷もいつの間にか消えていた
また空っぽになった前の席。
その席をボーッと見つめてると
また男の視線。
『美咲ちゃん、ちょっと話が
あるんだけど…』
「うるさい!!話かけないで!!」
よく見るとこの人、前にも
私に告白してきた人…
しかも一回じゃない5、6回も。
『お願い。これで最後にするから』
「ほんと??」
彼は気が弱そうにもじもじとしている。
まあこれで断ると、また何回も
言ってきそうだし…
「最後だからね」