care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~




「華宮くん、この子と関わるの
 やめたら?!」




桜井さんは空に向かって私を指差しながら
叫んだ。





でも空はそんな桜井さんを見下ろしながら





「さっきも言ったじゃん。
 あんま調子のんなよ。」




いつもより低い声で話す空に
桜井さんは少し怯む。





「あ、あたし!?待って!!
 この子のせいで華宮くんが…」


「俺が勝手にやった事だけど。
 お前、余計な事美咲に言っただろ?
 なあ美咲こいつ何て言ってた?」




ずっと桜井さんを見下ろしてた空の目は
私に向けられる。




でもその目は桜井さんを見てた目と違って
優しかった。





「空にもう関わるなって言われた」







桜井さんが言うなって顔をしてる中
私が呟くと


それを聞いた空は桜井さんを壁に追い詰め
桜井さんを囲うように壁に両手を置いた。





「は、華宮くん??///」




「お前はもう一生俺に関わんな。ばーか」







空はそう言った後、桜井さんにベーっと
舌を出し、私の方に歩いてきた。




「じゃ行こっか、美咲」



「う、うん」




空はそう言いながら私の肩に腕をまわして






「あ、それとー」




一回立ち止まって、くるりと
桜井さんの方に振り返り




「お前のアピールわかりやすすぎ!
 見てて寒気したよ!!じゃーな!」





って言ってしまった…




それを言ってる時の空は
超アイドルスマイル。





桜井さんはわなわなと顔を歪ましていた。







でも少し気持ちが晴れた…かもw
< 67 / 157 >

この作品をシェア

pagetop