care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~
「華宮くん、この子と関わるの
やめたら?!」
桜井さんは空に向かって私を指差しながら
叫んだ。
でも空はそんな桜井さんを見下ろしながら
「さっきも言ったじゃん。
あんま調子のんなよ。」
いつもより低い声で話す空に
桜井さんは少し怯む。
「あ、あたし!?待って!!
この子のせいで華宮くんが…」
「俺が勝手にやった事だけど。
お前、余計な事美咲に言っただろ?
なあ美咲こいつ何て言ってた?」
ずっと桜井さんを見下ろしてた空の目は
私に向けられる。
でもその目は桜井さんを見てた目と違って
優しかった。
「空にもう関わるなって言われた」
桜井さんが言うなって顔をしてる中
私が呟くと
それを聞いた空は桜井さんを壁に追い詰め
桜井さんを囲うように壁に両手を置いた。
「は、華宮くん??///」
「お前はもう一生俺に関わんな。ばーか」
空はそう言った後、桜井さんにベーっと
舌を出し、私の方に歩いてきた。
「じゃ行こっか、美咲」
「う、うん」
空はそう言いながら私の肩に腕をまわして
「あ、それとー」
一回立ち止まって、くるりと
桜井さんの方に振り返り
「お前のアピールわかりやすすぎ!
見てて寒気したよ!!じゃーな!」
って言ってしまった…
それを言ってる時の空は
超アイドルスマイル。
桜井さんはわなわなと顔を歪ましていた。
でも少し気持ちが晴れた…かもw