まゆ

隣の人

「ここノートちゃんとかいとけよー。」

やっぱ窓側は最高だね。

外の体育の様子もばっちりみえるし。

「やったー!ゴール入った!」

……いつの間にか、あたしは両手をあげて立ち上がっていた。

あ、今授業中!?

「こらー、藤咲!先生の授業がそんなにつまらんのか?ちゃんと話を

聞けっ! 」

うん、十分つまんないし。もっとイケメンな先生だったら話ちゃんと

聞くのになぁ。

あーあ、さっそく恥ずかしい思いしちゃったよ。

「フッ、…フフ……ダサ。」

は!?今あたしのことダサいって言った!?誰よっ!

「ブッ…マジウケる…」

横を見ると、顔を伏せて必死に笑いをこらえているヤツがいた。

こっ…コイツが犯人だ!!

おいおい、ちょいと顔見せてみろ!!

「あーやば。コイツ超ウケるっ…」

……って、全然顔あげないし!!

「おい琉世、もう笑うのやめろよ~」

ほぉ、あたしのことをダサいと言った犯人は琉生と言うんだな。

おとなりさんとの運命の恋がはじまると思ったのに、あたしのこと

ダサいって言うし、笑うし……。

あーもう最悪っ!!


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