暴走族に愛された不登校女子。
*プロローグ*
「お母さんなんて大嫌いっ!
こんな家、
出て行ってやるんだから!」
初めてお母さんに反抗した。
高校生になったばかりなのに、クラスで仲間外れにされた。それは小学生から続いていたことだったため、何とか我慢できた。
さすがに高校生になったら友達の一人くらい出来るだろうと、
同じ中学校の人が通えない、遠くの学校にしたっていうのに。
何で?
あたしは何もしていないじゃん。
ただ、笑顔を振りまいて皆に話しかけやすいように努力しただけなのに。
皆あたしを見て、鼻で笑うのだ。
羨ましい、ずるいといった感情を滲ませながら。
お母さんに似て、モデル顔になれたあたしの容姿をバカにした。
そして、皆“軽蔑”した目で見るのだ。
「アイツ、きっと男と遊びまくってるんでしょ?」
そんな事、あたしは一切していないのに。
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