暴走族に愛された不登校女子。






「あたしは直樹にとって………。邪魔者?」




邪魔で、嫌い?



「あたしなんか…いらないのかなぁ…。はは…」



昔と同じだ。
あたしは何度も過ちを繰り返している。



「…何独り言、言ってんだよ」



振り返ると直樹が呆れ顔で立っていた。





あたしは涙で前が見えないほど、ぐちゃぐちゃになっていた。




「ごめんなさい…」



「あ?」



「あたしと住んでいること…、嫌だった?」






直樹がどんな表情を浮かべているのか、全く見えない。



震えが止まらなくて、手を握り締めたまま。






「バーカ」






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