暴走族に愛された不登校女子。






「俺も…幸せだったんだよ。



また一緒に暮らしてくれんのかよ…」



「あたしの居場所はもう、どこにもないから…」




お母さんがいなくなったこと。


そして智さんに無理やりキスをされたこと。





全てを話して。


最後に、直樹と離れるのが怖かったことを伝えた。




直樹はただ黙って聞いて、最後はまた泣きそうな顔をしていた。



「好き…」




「俺も…」





もう1度繋がった思いは決して壊れないって。


そう信じた。




あたしはまた誰かを信じたいと確かに思えた気がした。





離れることは簡単だけど、傷が癒えるのは簡単じゃない。



だからこれからお互いに支えあえるように、


寄り添っていこうと決めた―…。


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